応用数学に関する勉強会(応用数学セミナー)@芝浦工大


応用数学に関する話題について、じっくりお話を聞かせていただき、勉強するセミナーです。
ご講演いただく話題や関連する話題について、参加者で議論を深めたいと思います。
不定期開催です。

石渡哲哉(芝浦工大)

2017年度

第11回

日時      平成29年7月8日(土) 14:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5F 5541教室

講演者  西口 純矢 氏 (京都大学)

講演題目  時間遅れ系のダイナミクスのこれまでとこれから

講演概要 
過去が現在に,したがって未来の挙動に影響を与えるシステムは時
間遅れ系とよばれる.時間遅れ系はさまざまな数理モデルに現れ,
時間遅れが誘導する振動現象や複雑な解の振る舞いは時間遅れ系が
示す典型的な現象である.連続時間や離散時間で非有界な遅れの場
合に,時間遅れ系のダイナミクスは無限次元であり,これらの現象
はダイナミクスの無限次元性によりもたらされるものである.

この発表では,時間遅れ系のダイナミクスのこれまでの研究を概観
する.また,得られた結果との関係を述べ,時間遅れ系のダイナミ
クスのこれからについて議論する.


今後の予定




芝浦工大 大宮キャンパスへのアクセス

芝浦工大アクセス: http://www.shibaura-it.ac.jp/access/index.html
大宮キャンパスへの学バススケジュール: http://bus.shibaura-it.ac.jp/
大宮キャンパスmap等: http://www.shibaura-it.ac.jp/educational_foundation/facility/omiya_campus.html

住所: 埼玉県さいたま市見沼区深作307

サポート

以下の科研費のサポートを受けていることが多いです。

科研費(代表のもの)

基盤研究(B) 15H03632 平成27年度〜平成30年度 「結晶の界面運動の数理解析の新展開〜時間発展途中の現象の解析〜」 (研究分野:数学解析)

挑戦的萌芽 15K13461  平成27年度〜平成29年度 「爆発現象の数値解析の新展開〜爆発曲線、領域爆発、再爆発現象〜」 (研究分野:数学基礎・応用数学)


終了した勉強会

2017年度

第8回(延期したため、回数遡っています)

日時      平成29年6月27日(火) 15:30〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5F 5541教室

講演者  大塚 岳 氏 (群馬大学)

講演題目 クリスタライン曲率流方程式による渦巻の成長に対する二つの最小化問題アプローチ

講演概要 
クリスタライン曲率流方程式は区分的な一次関数を密度関数とする
エネルギー汎関数のL2勾配流として定式化される界面の運動方程式
である。その特異性ゆえ偏微分方程式によるアプローチは困難とさ
れてきた。これに対しAlmgren-Taylor-Wangが時間変数を離散化し、
その各区間ごとで最小化問題を解く変分アプローチを導入した。
Chambolleがこの方法と等高面法を組み合わせたスキームを導入し、
Oberman-Osher-Takei-TsaiはChambolleのスキームをSplit Bregman
 methodと呼ばれる逐次近似法で解く数値計算法を提案した。
本講演ではこの手法を渦巻曲線の運動へ拡張する。
渦巻曲線を等高線法で扱うとき、渦巻曲線に対する符号付き距離関
数が定義できない点が最大の困難となるが、これは界面からの符号
付き距離関数を用いるChambolleのスキームと真っ向から対立する。
この問題に対し、符号付き距離関数を局所的に構成する方法とそれ
を使わない方法の、二つのアプローチを紹介する。



2016年度

第10回
応用数学セミナー@芝浦工大 「爆発問題の数値解析」
Applied Mathematics Seminar@SIT  "Numerical Analysis on Blow-up problems"


下記はおおよその目安で、講演(話題提供)時間と質疑応答・議論を含みます。
おおよそ90分くらいが間の目安ですが、途中で質疑応答や議論を行いつつ進むことに
なると思うので、大幅にずれる可能性もあります。ご承知おきください。
いわゆる、講演→質疑応答、という感じではなく、講演者=話題提供者、という感じで、
その話題に対してどんどん議論したいと思います。(議論の収束も目指しません。)
また、適当に休憩を入れます。


日時      2017年3月30日(木) 13:25〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5F 5541教室

13:25 Seminar opening

13:30-  Chien-Hong Cho (Chung Cheng University, Taiwan)  Invited talk
Topic 1: "Numerical treatments for blow-up problems: Analytical and computational numerical blow-up solutions"
Abstract:
There are many numerical methods constructed to compute blow-up solutions and blow-up behaviors. Some of them have also rigorous proofs to guarantee their validities. Among those, we quote two methods: adaptive temporal meshes and uniform temporal meshes. In this talk, we review the results concerning how the two methods reproduce the finite-time blow-up phenomenon.



15:00-  K. Anada, T. Ishiwata and T.K. Ushijima
Topic 2: "A simple idea for numerical estimation of blow-up rate using a scale invariance."
                        (「スケール不変性を利用した爆発レートの数値的推定について」)
Abstract:
 スケール不変性をもつ方程式(系)の爆発解の数値計算法としてリスケーリング・アルゴリズムがあるが、
この計算過程で出てくるリスケール時間列に関連する量の特徴から数値的に爆発レートを推定することができる。
この方法は非常に単純ではあるが、冪タイプの爆発レートだけでなく冪にlog やloglog等の加速項がついたような
複雑な爆発レートについても適用が可能である。これについて説明し、議論を行う。



16:30-  K. Matsue (九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)     Invited talk
Topic 3:「コンパクト化による爆発解ダイナミクスと爆発レート」
Abstract:
コンパクト化を用いた力学系の観点からの爆発解の特徴づけ、その精度保証付き数値計算の結果が芽を出しつつありますが([1,2,3])、
その中であまり問題としなかった「爆発レート」はどうなっているのか?
爆発解の爆発レートと、無限遠ダイナミクスとの関連性を考察します。
参考文献:
[1] : K. Matsue, arXiv: 1611.06346
[2] : A. Takayasu, K. Matsue, T. Sasaki, K. Tanaka, M. Mizuguchi and
S. Oishi, JCAM, 314(2017), 10-29.
[3] : K. Matsue and A. Takayasu, in preparation.





第9回

日時      平成29年1月19日(木) 15:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館数理棟 2F ゼミ室2

講演者  山本 宏子 氏 (明治大学)

講演題目  ある非線型波動方程式の反応拡散近似

講演概要 
反応拡散近似は,さまざまな自然現象を記述するモデル方程式の解
を多成分の反応拡散系の解により近似することである.この近似は,
近年,解析や数値計算のし易さなどの理由から,非線型拡散問題の
解法としてしばしば用いられている.例えば,ステファン問題や多
孔質媒体方程式,交差拡散方程式などの,拡散に非線型性をもつ方
程式は,ある反応拡散系の急速反応極限として記述されることが明
らかになっている.

これを踏まえて,本講演では,ある非線型波動方程式の反応拡散近
似に関する結果を紹介する.特に,波動方程式の一つの近似となる
2成分の反応拡散系について,その構成のアイディアから丁寧に説
明し,波動方程式が,反応拡散系の急速反応極限として記述できる
ことを証明する.さらに先行研究と同様に,波動方程式と近似方程
式との解の誤差も評価する.

なお,本研究は,明治大学の二宮広和氏との共同研究に基づくもの
である.



応用数学セミナー@芝浦工大 第7回& 埼玉大学解析ゼミ(第78回) 共催


日時      平成28年12月2日(金) 15:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5F 5541

講演者  澤田 宙広 氏 (岐阜大学)

講演題目 非圧縮流体方程式の初期値問題の時間適切性と非適切性の境目

講演概要 
前半では、粘性非圧縮流体の運動を記述するナヴィエ・ストークス
方程式の初期値問題について、時間局所解の一意存在定理獲得の解
析手法的限界を調べる。まずは、既存の適切性定理について、経緯
を踏まえて解説する。そのときに用いられる調和解析学の道具等を、
初学者に分かり易く概説する。さらに、BourgainやTaoらが確立した
非適切性定理について、背景を紹介する。非適切性の証明は、初期
値の属する関数空間の滑らかさを減らしていくとき、ある閾値を越
えると解のパラメーター連続依存性が破綻することを示す。さらに、
解の構造に着目して、この手法では有限時間爆発が起こらないこと
(時間大域解の一意存在)を示す。圧力勾配項の消滅および最大値
原理の適用が鍵となる。後半では、非粘性非圧縮流体の運動を記述
するオイラー方程式について、時間局所適切性と非適切性の境目を
明らかにする。シェア・フローの数学的意味付けを明確にして、導
いた評価式が最良であることを示す。



第6回

日時      平成28年5月25日(水) 15:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館数理棟2F ゼミ室2

講演者 関 行宏 氏 (九州大学)

講演題目 On type II blow-up mechanisms in the semilinear heat equation
                   with critical Joseph-Lundgren exponent

講演概要
藤田方程式と呼ばれる、べき乗型半線形熱方程式を$R^N$上で考え、
有限時間における解の爆発について考察する。

後方自己相似解と同じ速さでの爆発を Type I 爆発、それ以外のも
のをType II 爆発と呼ぶ。方程式の非線形項の指数が Sobolev 劣
臨界の場合はGiga-Matsui-Sasayama (2004) による完全な解答が得
られており、Type I 爆発しか起こり得ないことが分かっている。

一方、Sobolev 優臨界の場合は11次元以上の場合に有限となる
Joseph-Lundgren指数を境に状況が異なることが知られている。大
雑把に述べると、Joseph-Lundgren劣臨界では初期値に関する若干
の仮定の下では球対称解の爆発はType I のみであるのに対し、]
Joseph-Lundgren 優臨界では球対称な Type II 爆発解が存在する。
これらの結果は球対称定常解の構造や、特異定常解と呼ばれる特別
な定常解における線形化作用素の性質に大きく依存しており、どち
らも Joseph-Lundgren 指数が本質的な役割を果たす。

境目であるJoseph-Lundgren 臨界に対する Type II 爆発解の存在/
非存在は長らく未解決であったが、この問題について最近得られた
講演者の結果を報告する。



2015年度

第5回

応用数学セミナー@芝浦工大 「爆発問題の数値解析」

下記プログラムはおおよその目安で、講演時間と質疑応答・議論を含みます。
おおよそ90-120分が講演時間の目安ですが、途中で質疑応答や議論を行いつつ進むことに
なると思うので、大幅にずれる可能性もあります。ご承知おきください。
(なお、お二人の講演はプログラム上連続していますが、適当に休憩を入れます。)


日時      平成28年3月7日(月) 13:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5F 5541教室

講演者
松江 要 氏(統計数理研究所)
高安 亮紀 氏(早稲田大学)


13:00--16:00
松江 要 氏(統計数理研究所)
「漸近挙動理論と精度保証付き数値計算の邂逅 
 ー リャプノフ関数・錐をめぐる物語 ー」

概要
微分方程式や写像が生成する力学系の理解には、不変集合、およびその近傍に
おける解の漸近挙動の解析が欠かせません。不変集合周りの漸近挙動は、線型
化行列の固有値が典型的な考察の対象となりますが、 背後には「リャプノフ関
数」や「錐」による漸近挙動の幾何学的な考察があります。「リャプノフ関数」
は勾配的力学系の定義に典型的に現れます。常微分方程式だけでなく偏微分方
程式、時間遅れを含む方程式などにも現れ、またリャプノフ安定性の議論にも
現れますが、その存在は非常に限定され、勾配的でない系、また「不安定な解」
の解析ではほとんど顔を出しません。リャプノフ関数は系の振る舞いの記述を
簡潔にしますが、どの範囲で存在するか、またどのような形をしているかは非
自明な問題となっています。一方、不変集合の漸近挙動を記述する重要な集合
として安定・不安定多様体があります。偏微分方程式のパルス解やフロント解
に対応するホモ・へテロクリニック軌道の同定に欠かせない対象ですが、具体
的な系においてそれがどの範囲にどのように分布しているか、一般には非自明
な問題となっています。「錐」は安定多様体の存在を保証する安定多様体定理
の幾何学的な証明に現れ、その存在範囲を記述する重要なファクターとなって
います。

近年、精度保証付き数値計算により錐を同定する方法が考察され、具体的な系
におけるホモ・へテロクリニック軌道、それに付随する複雑な振る舞いを検証
する研究が常微分・偏微分方程式などに対して急速に進んでいます。独立して、
定常解周りの簡潔な形をしたリャプノフ関数を具体的な近傍において構築する
方法が考察されました。上記の錐・リャプノフ関数は定常解近傍で非常にシン
プルな形をしており、さらに同一の条件から両方の概念の導出が可能である事
が示され、精度保証付き数値計算を併用する事でその存在範囲を陽に見積もる
事が可能になりました。また、これらの「シンプルな形」を利用した解軌道の
別の表現など、新しい応用の方向性も生じています。

本講演では、定常解まわりのリャプノフ関数・錐の陽な構成法とその性質につ
いてお話します。これらの性質により、分岐点近傍の中心多様体、微分方程式
の爆発解の爆発時刻の同定など、様々な方向への応用がなされる事が期待され
ます。



16:00-19:00
高安 亮紀 氏(早稲田大学)
「常微分方程式の爆発解に対する数値的検証法について」

概要:
本講演では自励的一階常微分方程式系の爆発問題を考える.解が有限時刻で発
散する場合,解が爆発するといい,解の最大存在時刻を爆発時刻という.爆発
問題は非線形問題で現れる特異な現象であり,「解が爆発するかどうか」や
「爆発する解のふるまい」そして「解はいつ爆発するのか」に関する多くの研
究が発展しており,特に偏微分方程式の爆発解の解析を中心に多くの研究成果
が報告されている.

本研究では常微分方程式の爆発解を考え,解が爆発するかどうかを精度保証付
き数値計算を用いて検証する手法について紹介する.本手法は,はじめに常微
分方程式系のベクトル場を力学系の技巧であるコンパクト化と時間変数のスケ
ール変換によって同位相な単位球内に変数変換し,元のベクトル場での無限遠
を単位球の球面上の平衡点とする.次に球面上の平衡点への漸近挙動をリャプ
ノフ関数を用いて記述し,平衡点への到達を数値的に保証する.そして時間変
数のスケール変換の逆変換により,元の常微分方程式系での発散時刻を精度保
証付き数値計算により厳密に包含する.このとき時間変数に対する無限積分を
リャプノフ関数の性質を利用して有限積分に変換する技巧(Lyapunov tracing)
を利用している.もし有限時刻で発散することが分かれば,解は爆発すること
が精度保証付き数値計算を用いることで示せる.

本手法は松江,山本,樋脇によって開発されたリャプノフ関数の陽的な構成法
ならびにLyapunov tracingの効果的な応用例である.


勉強会後、東大宮駅近くで懇親会の予定。
参加される方は、お店の予約の都合もありますので、できましたら3月4日(金)
夕方ごろまでに石渡までご一報ください。



第4回

Workshop on
"Numerical analysis and mathematical analysis on blow-up solutions of nonlinear wave equations"

Date: Feb. 1, 2016.

13:30 Opening (T. Ishiwata)

13:35--14:35  Chien-Hong Cho(Chung Cheng University, Taiwan)  Invited talk
   "On the numerical computation and analysis for blow-up"
   Abstract:
   The problem concerning global existence and finite-time blow-up for solutions
   of differential equations is an important issue in many mathematical models and
   physical problems. In this talk, we first propose an algorithm for the computation
   of blow-up solutions and apply it to the reconstruction of the blow-up curve for
   the nonlinear wave equation. On the other hand, although there are many
   mathematical methods used for establishing blow-up, we would like to explore
   this phenomenon from a numerical point of view. Our recent results will be reported.


14:50--       Takiko Sasaki(Univ. of Tokyo)
   "Numerical and mathematical analysis for blow-up phenomena to nonlinear
     wave equations"

   + Discussion


Location: 056 room at Grad.School of Math. Sci., University of Tokyo.
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/access_e/index_e.html

Organizers: T. Ishiwata(Shibaura Inst. Tech.) and N. Saito(Univ. of Tokyo.)




第3回

拡大応用数学セミナー@芝浦工大 「界面現象の数理」

下記プログラムはおおよその目安で、各研究について研究紹介していただきながら、議論を深めたいと思います。
なお、時間は講演時間と議論を含みます。おおよそ、3,40分で研究内容の紹介をしていただき、2,30分議論できればと思います。


日時      平成28年1月22日(金) 13:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館数理棟2F ゼミ室2

13:00--14:00
田中智恵(金沢大学自然科学研究科数物科学専攻 M2)
「雪結晶成長の多角形運動数理モデルとその解析」

14:14-15:15
小林広典(金沢大学自然科学研究科数物科学専攻 M1)
「曲率流に対する差分解法の収束証明の試み」

15:30-16:30
我妻 志友 (東京理科大学 M1)
「固化と流動による蛇行する界面」

16:45-17:45
加藤純平(金沢大学自然科学研究科数物科学専攻 M1)
「氷河融解に現れるペニテンテ剣状突起現象の数理モデル」

17:45-18:45
いろいろ議論

19時ごろから東大宮駅近くで懇親会の予定。



第2回目

日時      平成27年10月3日(土) 14:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5541教室

講演者    吉川 周二 氏 (愛媛大学大学院理工学研究科)

講演題目 構造保存型有限差分スキームに対するエネルギー法とその応用

講演概要
保存則に対応する空間で時間局所解を構成し,保存則で時間大域的に解を構成
するという方法は, 非線形偏微分方程式論において古典的かつ標準的な手法で
ある.本講演では,離散変分導関数法などで導出される保存則や散逸則を満た
す非線形偏微分方程式の構造保存型数値計算スキームにこの方法を適用する.
時間局所解の構成では縮小写像の原理を用いるが, その写像としては弱形式か
ら自然に定義される写像のほかDuhamel公式から定義される写像などが選べ,
ここでも非線形偏微分方程式論で標準的な方法が自然に適用できる.
また証明の道具としてある対称な恒等式を紹介する.この恒等式を用いると,
多項式以外のより一般の非線形項に対しても誤差や可解性を容易に証明できる.
本講演では, Boussinesq方程式やCahn-Hilliard方程式といった半線形方程式
の他, 準線形熱弾性などへの応用を紹介する.






第1回目

日時      平成27年8月26日(水) 14:00〜

場所      芝浦工業大学 大宮キャンパス 5号館5541教室

講演者    岡部 真也 氏 (東北大学大学院理学研究科数学専攻)

講演題目  Convergence to equilibrium of gradient flow defined on planar curves  

講演概要
エネルギー汎関数が最急降下する様子を記述する勾配流方程式においては、そ
の解が時間大域的に存在し、かつ、適当な意味で一様に有界であることを確か
められることが多い。このとき、時間に関するある部分列に沿って解が平衡状
態へと収束する、所謂、部分収束を示すことが可能となる。しかし、解のダイ
ナミクスを理解するうえでは部分収束は十分ではない。実際、同じ初期値から
始まる解の収束先が一意であることさえ、部分収束だけでは示すことはできな
い。

勾配流方程式の解が平衡状態に部分収束するとき、その解が部分列を介すこと
なく平衡状態へと収束する(以下、完全収束とよぶ)ことを示す手段として
Lojasiewicz-Simon 評価式がよく知られている。本講演では、勾配流方程式の
解が平衡状態へと完全収束することを示すための、Lojasiewicz-Simon 評価式
を利用する方法とは異なる手法を紹介する。講演の後半では、平面開曲線に対
して定義されるある勾配流方程式を題材として、本手法の有用性について述べ
る。なお、本講演の内容は M. Novaga 氏(Pisa 大学)との共同研究に基づく。