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Department of  Chemistry, Shibaura Institute of Technologyhttp://www.shibaura-it.ac.jp/
 
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生体分子化学研究室


 本研究室では、有機合成化学的な手法と生化学的な手法を組み合わせて、新しいバイオテクノロジーを目指しています。生体分子はそれだけでも機能を有しています。しかし、ちょっとした変換によって更なる機能の飛躍が目指せるのです。

| DNA | Enzyme | Protein |

上記の三つの生体分子、生体高分子を利用して、面白い機能の発現を目指しています。


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工学部共通学群(化学)生体分子化学研究室


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酵素

★ チミジンホスホリラーゼの機能解明と有機合成への応用

脂質修飾酵素を用いた不斉選択性の改変



 下の CG モデリング図は、チミジンホスホリラーゼという酵素のX線結晶構造解析図です。本酵素を調べたとき、こんな面白く使えそうな酵素があったんだ・・・と思ってしまいました。なんせ、非天然ヌクレオシド合成ではかなり苦労していましたので。安価な原料から目的物をあっという間に合成できたらすごいだろうな・・・というのがこのテーマの切掛でした。


 

チミジンホスホリラーゼの機能解明と有機合成への応用

 
静岡理工科大学に移って数年が経過しました。なんか面白いテーマがないか?奇抜なアイディアがないかと日々アンテナを張り巡らせていました。論文チェック(と言いましても、JACS, Angew, OL, TL, Chem. Com. CL 程度ですが)を週一回、また手元にあった教科書レベルの本をぱらぱらと・・・面白いアイデアというものは、門外漢でもパッとわかるものが良いと思うからです。教科書レベルで面白い現象を分子レベルの化学で再現できないかと常々思っていました。私の目指す科学は、シンプルで面白い研究なのです。この辺は、出身研究室の影響をかなり濃く受けていると思います。(また,東大を去るときに藤田先生に言われた一言が忘れられません.面白い研究は環境や金のある無しではないよ・・・・)

 当時、ジスルフィド結合で塩基対を形成する DNA の合成、機能評価に躍起になっていました。なかなか追っかけ合成が上手く行かないのです。10 g スケールとかでやっても取れるものは 500 mg なんです。やってられねーよ!こんな研究(自分で考えた研究なのですがね・・・自業自得です。ミニスケールとラージスケールの収率の差がひどかったのです)と思って非天然核酸合成の本をぱらぱらとめくっていたのです。そのとき、ヌクレオシドトランスフェラーゼという酵素でピリミジンヌクレオシドからプリンヌクレオシドへ変換させる転移酵素の話が載っていました。合成で苦労していましたのですぐ飛びつきました。まずは文献チェック。でも、Scifinder が無い大学としては苦労しました。元ボスの所や静大工学部にお願いしていろいろ調べました。なんとか参入できそうな分野だぞ。まだまだ未開の余地はあると思い、現在の研究に至りました。




 私が研究テーマにしているチミジンホスホリラーゼは、上のスキームのような反応を触媒します。途中に、デオキシリボース-1-リン酸を中間体としています。研究としては、

1)合成への応用

2)酵素の基質特異性の解明

3)阻害剤の設計合成

です。まだはじめたばかりなので 2) が少々進んだだけですが、これからもっと面白いことがわかりそうな気がします。これまでの結果としては、本酵素は塩基部位を認識しているのは当然ですが、リボース部位の 3' 水酸基を非常に良く見ているということがわかってきました。


 参考

1. Chemistry Letters, 2006, 35, 232.

  1. 2.Bioorg. Med. Chem. 2008, 16, 3866–3870.



インプリント脂質修飾酵素【修士課程・東工大生命理工時代】

  
当時、酵素を資質で修飾するという研究がとても新鮮で斬新、面白く感じました(左図)。そして研究室で非常に良い先輩に巡り合いました、現在でもお世話になっている方が多いのも事実です。東レの松崎さんには、「金目のもの以外は、盗めるものは全部盗んどけ!」と散々言われました。これが現在の糧になっているのは疑いようもありません。

  修士課程では脂質修飾リパーゼの研究を行いました。ことあるごとに、この脂質修飾リパーゼの発見の逸話を、先生から聞きました。すごいセレンディピティー&努力の結晶だな・・・さすがだと今でも感嘆します。当時、大岡山キャンパスの本館には、高分子系などの化学系研究室が沢山ありました。高分子化学科から生体分子工学科に移る過渡期で、回りの高分子系研究室の雰囲気、長津田への引越、野球大会など、よい体験をしたと思っています。当時研究室に配属されると、まずすることがあります。それは研究室の模様替えと自分の実験装置の組立です。それに一ヶ月をついやすのです。これにより、学年を飛び越した横縦の関係がスムーズになるんだな・・・上級生はリーダーシップを培われるのだな・・・と今でも思っています。

  さて、前置きばかりになってしまいましたが、研究です。わたくしは居城先生のやっていた流れの研究をお手伝いすることになりました。しかし、居城先生は数ヶ月しか研究室にいなくて、フンボルト財団かなにかの派遣留学生でドイツに行ってしまいました(その後も帰ってくることなく北大に行ってしまった)。回りの先輩や同級生の新倉(現北大)にいろいろ聞きながら研究を進めたのを今でも覚えています。よく先輩に連れられてラーメン食べに行きました(良くラーメンと脂質の関係を話しましたっけ・・・)。

  今度こそ研究です。リパーゼということ酵素は、本来はトリグリセリドを加水分解してグリセロールと三つの脂肪酸を生成する酵素です。しかし、エステルの加水分解も行うことができ、当研究室の脂質修飾リパーゼは合成も行うことができることがわかっていました。また、エステルの不斉合成にも利用できるのですが、使える酵素は限りがあります。そこで、インプリントという手法を酵素に応用することで、安価で不斉選択性の低いリパーゼを、不斉選択性の高いリパーゼに改変することはできないか?という研究を行いました。酵素は水中では動的構造をとり揺らいでいます。これは回りに水分子があるためです。しかし、完全有機溶媒中では、動的揺らぎが少なくなり、インプリント構造は比較的保持されるのでは?というアイデアでした。最初、インプリント条件を検討するまでは苦労しましたが、その後はまあまあ良い結果が出ました。初めて学会発表したのもこのときでした。

  卒業後20年くらいが経った,先輩の結婚式の時のこと.九大系のとある先生から,幡野さんの論文を雑誌会でやったことがあるよ!と言われて感激したのを覚えています.それがこの,インプリント脂質修飾リパーゼでした!


 参考

  1. 1.Tetrahedron: Asymmetry, 1995, 6, 1311



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